世の中にはブームというものがありますこれがとっても危険 ブームの間はいいんですよね でも、ひとたびブームが終了してしまうと悲惨なんです
書籍「よなよなエールがお世話になります」でも同じことが書かれていました 90年代後半のいわゆる「地ビールブーム」です
これは政府の規制緩和がきっかけで、年間最低製造量が2000キロリットルから、60キロリットルと大幅な緩和があり、ここから各地で小規模のビール醸造メーカーが誕生しました 当時は地ビールは大流行し、ここがチャンスと思った各地ビールメーカーは生産設備の増強や販路の拡大に取り組み、大きな設備当時と生産を開始します。 ブームの終焉 このブームというのがやっかいなものブームの中にいる当事者たちはこの流れがずっと続くと思ってしまうのです よなよなエールもそうだったようです当時は問屋さんから「はやく送ってくれ」とさんざん催促がきていました でも、2000年ころになってブームが終わってくると事態は一変売上が止まってしまいます
これが、非常に怖い設備投資と在庫には気をつけろ今の売り上げがブームによるものなのか、それとも今後も続いていくものなのかこの見極めが重要です iPhone / iPadブーム時もそうでした ソフトバンクがiPhone / iPadを積極的に売り出してきた2008年ころから、そのアクセサリー関連も注目されました 特に日本人はケースが好きなんですね
当時、私はスマートフォンやPCの周辺機器メーカーがあつまる香港の展示会にいって、売れそうな商品をみつけるとメーカーと直接交渉して仕入れていました 中国メーカーの動きは早く、多種多様な新型iPhone / iPad用のケースやモバイルバッテリーを展示それを食い入るように眺めて、いいものをピックアップして、その後日本に帰ってから発注していました 販路拡大当時販路を拡大して売り上げを伸ばしていくことに必死だったので、小売価格や利益が低くとも、自分のところがあまり利益がなくとも、とりあえず今はシェアを取るんだと思い、かなり積極的に販売していきました 実際、海外のメーカーから直接仕入れると取引最少ロットというものがあり、基本1000からとか少なくとも数百の仕入れが必要だったので、一度輸入してしまうと、それを売り切らなければならない、という状況になってしまいます 結果、価格や利益ではなく、「販売偏重」の方向に地獄の始まり この「販売偏重」の方向が地獄の始まりでした販売を重視することが悪いと言っているのではないのです販売に偏った見方が悪かったのです 売上だけを追いかけると、そのために人を採用したり、販促費をかけたり、値下げをしたり・・・ 利益を気にしないわけではないのですが、「とにかく在庫を何とかしなければ」という考えが強くなりますこれが負のループに輪をかけて会社の体制をおかしくしていったように思います ブームの時にはドンと売り上げが上がって、ブームが終わってくるとガツンと売り上げが下がります地獄の始まりを迎えたのでした